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料金はなぜ同じなのか

2005/12/31 Sat 16:55

今となってはカットオンリーの1000円カットも出てきて
内容と料金によってお店を選べるようになってきましたが
それまでは通常料金というと全国平均で3600円と言われていました。

中には2000円前後のお店もありましたが
町中で見かけるほとんどの理容室は3500円~4000円というのが
多かったのではないでしょうか?

どうして同じくらいの料金なの? ( ・ω・)モニュ?

と思った方も多かったことででしょう。
これには歴史ある理由があるんです。

生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律

という昭和32年に施行された法律があるからなんです。

正式な条文は分かりにくいので紹介しませんが
簡単に説明すると

衛生施設の改善向上や衛生水準の維持向上、利用者又は消費者の
利益の擁護のために行う自主的活動促進についての記述

そして次の部分に

過度の競争が起きることによって衛生面が無視されることがないよう
料金、営業方法に関して規制をしても構いませんよ

と書かれているんですね。

適正化規定が撤廃された今となっては疑問視する声も多くなりましたが
当時はそれが当たり前でした。

お互いの首を絞めるような価格競争をしすぎると
肝心の衛生面が無視されてまで値下げをしてしまうので
そういうことはないように価格や営業方法は合わせましょうね。

という空気が当たり前であったのも仕方がないのでしょう。

ここでいう生活衛生関連営業とは

飲食店営業
喫茶店営業
食肉販売業及び氷雪販売業
理容業
美容業
興行場
旅館業
公衆浴場
クリーニング業

などですが、道具屋は理美容室以外には疎いので
他の業種で適正化規定が維持されているのかどうかは知りません。

ただ、風呂屋さんは東京では400円だと聞いていますし
映画はどこで見ても1800円ですから、
まだ残っているのかも知れませんね。

他業種の道具屋から見れば

風呂屋さんだって設備が良くて接客が良ければ値段は高くても良いし
逆に他の風呂屋より劣っていれば安くすればいいと思います。

映画も同じですね。うらぶれた映画館でも最新のシネコンでも
同じ金額というのは腑に落ちません。

おそらく一般の方も理容料金を見てそう思っていたんでしょうね。

これからは理容もきっと変わっていきます。イヤ。。カワルハズ。。。
また、このブログを通じて、理容の裏側や変わりつつある姿を
お伝えしていければなぁ~と考えています (〃▽〃)ウキッ♪

さて

いよいよ今年も残すところ数時間となってきました。

皆さん、どうぞ良いお年をお迎えください。



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コメント
おめでとー!
今年も★⌒(@^▽^@)v ヨロシクデス

でも、生活収入考えると
難しい面あるのかもしれませんよね。

ウチの旦那が
料金の安い所に
髪型で少しこうして欲しいと要求しても
出来なかったってw
料金=技術実感といってました。
ちなみに
4000円くらいの所で
レザーカットしてとお願いしたら
見事にこなしたそうですv-424
あけましておめでとうございます。

安い店に子供を連れて行ったことがあるんだけど、はっきり言ってヘタクソでした。
息子も「お母さんのほうがいい」というので、それからは私がカットしてます。バリカンで・・・。
おめでとうございます
>れいなさん

時間をかければそれなりにできるんですけど、タイムイズマネーですね。
満足とコストは正比例します(笑)

>kkoさん

それだけお母さんの仕事ぶりが優れていると言うことでは?(笑)
今年もよろしくお願いします。
私は
最近業界を離れました。
正直賃金が安く妻子を持つ身としては
養っていけません。

これからの理容業界の行く末が心配です
>こたくちさん
う~ん、そうなんですよね。

理美容業界の平均収入額は分かりませんが、
株式上場している美容室チェーン店の資料によると
平均年収は280万円くらいです。
道具屋のお取引スタッフを見てもそのくらいかも知れません。

技術と経営をスタッフとして学び、なるべく早い時期に独立し
自分の経営する理容室を持つことが家族の生活の安定につながります。

自分のお店を持つことに夢を持つ人でないと厳しいでしょうね。

ご意見ありがとうございました。
そううなんです
道具屋さん
早速の返信ありがとうございます。

そうなんです。一時期お店を出す計画もしたのですが、
テナントを借りて従業員を雇って・・・

立地の良い物件は賃料が高い、安い物件は立地が悪い 美容などの同業(?)や
安床との競争

田舎に帰れば簡単なんですが
>こたくちさん
一般的に売り上げに対するテナント料は15%以下、人件費は50%以下と考えます。
田舎ではどちらも低く抑えることが出来ますが、
人口もそれほど多くはないので、高い売り上げも望めません。
そう言う意味では、都会でも田舎でも同じかも知れませんよ。
今後、地方都市にも1000円カットは増えていくはずですから、
競争についても同じでしょうね。
生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律
あけましておめでとうございます
理容師です
「生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律」について書かれていますが内容が少し
勘違いされているようなので書きます。
この法律の適正化料金は1400円位です。
(廃止時、ハッキリ覚えていませすが)
それで理容料金が3500円位というのは関係ありません。
聞いた話では、その時期価格競争が激しくなり、
自殺者まで出て、この法律ができたそうです。
その目的は無理な価格設定を無くすことで
低料金の店も1400円以上(総合調髪)になりました。
理容料金が地域で同じなのは、やみカルテルのせいで、
何十年か前に独占禁止法違反で何件か立件されました
それからは地域での同一料金は無くなってきたと思います。
今は組合でどの地区がいくらかとの情報が入り
誰かが先行して値上げして、周りの人が付いて行き、同一料金のようになっているだけです。以上
No title
>momongaさん

ご指摘をありがとうございます。
適正化料金と3500円は直接の関係はありませんが、
適正化既定の中で、同業者で価格や休日の申しわせをしても、
法律的には差支えない…ということから、同業者間で話し合いが行われ、
その当時3500円というお店が多く見られたということだと思います。
承認待ちコメント
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Re: No title
旧来行われていた、一律の営業時間、定休日、料金設定を協定するカルテルですが、現在は認められていません。詳しくは、適正化規定の撤廃というキーワードで検索されると良いかと思います。

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